読んだ目的
- 配下メンバーと1on1を実施する時、特に評価に関わるフィードバックをする役割になり、適切なフィードバックのやり方を学ぶため
- フィードバック力を上げ、配下メンバーに成長の気づきを与えるため
得られた学び
本書には1on1の具体的な実践方法が書かれている。現状すでに1on1は実施しているが、具体的にどんな会話をすべきかスタンスもふわふわしているので、今後の1on1に活用したいことをメモしていく。
1on1実戦マップ - 1on1ミーティングで話し合う7つのテーマ -
1on1では普段話さない抽象度の高い話を中心に、中長期視点のトピックを話す。スタンスとしては、部下の状態に共感しながら、部下の立場に寄り添って話す。1on1では次の7つのテーマについて会話する。
- プライベート相互理解:自分のプライベートの話、100%受け入れるという共感の姿勢で、自己開示しやすくする
- 心身の健康チェック:体調面で寝れてるか、業務量は適切かを確認する
- モチベーションアップ:マイナス面である不満は共感しながら聴き切ることでモヤモヤを解消し、プラス面は事実を承認し、上司・他者の意見を褒める
- 業務・組織課題の改善:重要度は高いけど緊急度は低い課題について会話する。アドバイスを我慢して改善方法を部下から聞き出す。
- 目標設定/評価:100%正しい目標設定・評価ではなく、納得感のあるものにする
- 能力開発/キャリア開発:経験学習モデルをもとに、具体的経験→内省的観察→抽象的概念化→能動的実験
- 戦略・方針の伝達:重要な情報を逆報連相する
信頼関係づくりステージである1,2,3は毎回話すトピックである。成長支援ステージである4,5,6,7は状況によってどれかを選択して会話する。
【納得感を高めるMGC目標作成法】
本人のやりたいことのベクトルと会社が行わせたいベクトルを統合し、納得感と成長感を同時に生み出せる手法である。
- MUST:会社として行う必要にある目標で、なぜこの目標なのか、何を行うのかを説明する
- GET:目標を通して部下が得られることで、①キャリアや人生に対して得られること、②目標達成が組織成果やメンバーにどのような影響をもたらすのかを想像する
- CAN:目標達成できるという感覚
評価制度は書いてあることを実施すれば良いのではなく、マネージャーが伝えたいことを補足し活用するものにしていく。評価制度や思想、背景を含めて説明していく。分からない場合は上司に聞いてみる。
【経験学習モデル】
業務を学びに変えることを経験学習と呼び、次の4つのステップで行う。
- 具体的経験:実際の業務をする(プレゼンでしどろもどろ)
- 内省的観察:1on1で振り返る(全然頭に入ってなかったのに、分かった気になっていた)
- 抽象的概念化:1on1で気づきを教訓・学びにする(内容を見ずに説明できるレベルにならないと人前で説明できない)
- 能動的実験:1on1で計画し、現場で新たなチャレンジをする(朝礼で話すときに3つのポイントを意識してみる)
能力開発とはすでにある能力を自覚させることで、自覚的になることで自分の能力を扱えるようになる。
1on1実戦シート
1on1は30分開催想定で、次のような時間配分で進める。
- アイスブレイクと体調確認:5分
- プライベート相互理解
- メンタル・体調:4段階で評価
- 前回のおさらいと承認:5分
- モチベーションアップ:今回までで良かった言動を承認
- 今回のテーマ(業務・組織改善、能力・キャリア開発):15分
- 業務・組織課題、目標設定/評価、能力/キャリア開発、戦略・方針の伝達のどれを会話するか決めておく
- まとめとアクションプラン:5分
- 次までに行うことを1つ決める
1on1の心構えとして、毎回充実する必要はなく5勝5敗で問題なく、上司は部下と対等な目線で接して、時には部下にも甘える。正しいではなく、楽しいを目指す。
今後のToDo
- 毎回の1on1で発見した部下の良い言動や結果について伝える
- 経験学習モデルに基づいて学びを抽象化する
- 1on1終了時は今後のアクションプランを1つ決める