データサイエンティストの備忘録

外資系コンサルティングファームでデータサイエンティストとして働く筆者がコンサルティング関連の知見やデータ解析技術を活用するために学んだ内容の備忘録

【読書メモ】構造化思考トレーニング

読んだ目的

  1. 構造的に考えることを学んだが身に付いておらず、実践的なトレーニングをしてスキルとして定着化させるため
  2. 日々の業務でも構造化思考は実践しているが、本書で他の人が考えた例がある方が考え方の視野が広がるため

得られた学び

本書は構造化思考を高めるためのトレーニング本である。構造化思考のアプローチ方法と、実践的な問題が5問ある。構造化はあらゆる場面で活用でき、例えば会議のゴールに対して検討すべき論点を構造的に整理することなどがある。

 

構造化思考アプローチ

まず、構造化思考のアプローチは次の3つのステップに分けられる。

【1. 論点を分解する】

論点(=キークエスション)を分解することで、ポイントは次の点である。

  • 実施事項として表現しない:市場分析ではなく、市場は有望か?のように表現する
  • 文章を区切る:「新規事業の企画具体化の上、関係者間で企画がオーソライズされ、立ち上げ準備に向けた取り組みが整理された状態とは?」を分解すると。①新規事業の具体的な企画イメージとは?、②関係者間で企画がオーソライズするには何が必要か?、③立ち上げ準備に向けた取り組みをどのような枠組みで整理すべきか?の3つに分解する
  • 前提条件で分解(そもそも分解):市場で勝てるか?の論点に、前提条件であるその市場で勝つための要因(KSF)は?と、KSFにおいて自社に優位性があるか?の2つの論点に分解できる

 

【2. 解き方を整理する】

分解し切った論点に対して仮説で設定してみる。仮説の妥当性を検証するためのアウトプットイメージが決める。

 

【3. 解を整える】

実際に分析して仮説検証し、ストーリーを構築していく。論理構成的に心許ないポイントは補強するためのストーリーとアウトプットを追加する。相手に分かりやすいストーリー(=資料構成)のポイントは次の3つである。

  1. キークエスションの背景認識を確認した上でキークエスションを改めて共有することで、同じ議論の場に立つ(=頭の土俵を揃える)。つまりSCQ
  2. 聞き手は疑問が頭に浮かぶと話に集中できなくなるため、先に結論とその理由(=全体像)を示したり、結論まで話さない場合でも論点構造を示す
  3. 既出情報と新規情報を交互に出し、情報間のつながりを明確にする

スライド作成において、スライドのタイトルは論点メッセージラインには論点に対する、スライドの内部にはエビデンスが記載する。

 

構造化思考トレーニン

具体的なトレーニングの中では考え方のステップが整理されている。全ての作業は

  1. キークエスチョンの設定:誰が、いつまでに、どんな状態になるべきかを考える
  2. 第一レイヤーの論点設定:キークエスチョンに対する論点を分解
  3. 第一・第二レイヤーの各論点分解
  4. 末端の論点に対する仮説とアウトプットイメージの設計

 

今後のToDo

  1. 構造化思考ができていない配下メンバーに読んでもらう
  2. 自分がタスクを依頼する時もこの手順で考えてもらうようにする