データサイエンティストの備忘録

外資系コンサルティングファームでデータサイエンティストとして働く筆者がコンサルティング関連の知見やデータ解析技術を活用するために学んだ内容の備忘録

【読書メモ】上に行く人の報連相のキホン

読んだ目的

  1. チームで動く上で報連相の重要性と自分の足りなさを指摘されていたが、具体的なアクション・ルールを作れていないため
  2. 効果的に報連相し、自分の成果や分析内容を理解してもらうことが分析結果を広めるために必要なため

得られた学び

本書にはタイトル通り上に行く人の報連相のコツが書かれている。上に行く人の報連相「上司の立場に立って報連相する」という点が異なり、上司に細かく報連相して仕事の進め方を知ることで、適切な段階でフィードバックをもらえ安心して仕事を任せてもらえるようになる。報連相を上手に活用することで、成長をアピールし、絶好の機会を得ることにつながる。

報連相の大きなメリットとして、①上司の経験や実績を自分のものとして取り込むこと、②ミスやトラブルを事前に防ぐ手段となる点がある。報連相の基本であり、個人的に特に気をつけたいと考えた内容は次の4点である。

  • 相手が理解したかどうかまで確認すること
  • もらえる時間は1分で、3点までに要約して話す
  • 自分が伝えたい情報と相手が知りたい情報の2つの視点で情報収集
  • 5W2H(いつ、どこで、誰が、何を、なぜ、どのように、どれだけ)で整理

次から報告・連絡・相談のそれぞれのポイントについてまとめる。

優先的に聞いてもらえる報告

報告には結果報告と経過報告の2種類がある。報告の目的は、情報をもとに上司が次の判断、指示をしやすくするためである。報告はどんな報告の時も結論から言うことが鉄則である

【結果報告】

  • 簡潔で分かりやすい結果報告は次の3ステップで伝える。
    1. 何に関する報告なのか
    2. 結論がどうなったのか
    3. 今後の展開
  • 完璧に仕上げた仕事でも最後の結果報告をしなかっただけで評価を下げるので、必ず行う

【経過報告】

  • 経過報告をするタイミングは次の3つがある。
    1. 前もって決めていた節目となるタイミング(中間報告・定期報告)
    2. 予定外のことや何か変化が起きた時(環境や状況の変化、進め方の変更)
    3. 悪い状況になった時(ミス、トラブル、問題発生)
  • 経過報告は結果報告から1ステップ増えた次の4ステップで報告する
    1. 何に関する報告なのか
    2. 結論がどうなったのか
    3. 結論に至った経緯や理由
    4. 今後の展開
  • 悪い報告は、悪い中でもまだリカバリーできる段階で1秒でも早く、しっかりと正直に上司に報告することにする。得た情報は全て伝えるのが悪い報告の原則
  • 重要な報告は上司にとって重要と思われている内容のこと

【信頼される・分かりやすい報告の共通点】

  • 報告内容は次の3点を意識する
    1. 数字を使って報告
    2. 曖昧な表現を使わない
    3. プラスイメージで伝える
  • 報告書のフォーマットを持つ(フォーマットは上記の3,4ステップ+進捗割合
  • 回りくどい表現をせず、文字数を減らして簡潔で短い文を心がける
  • 項目は時系列・重要度順、内容は大中小のレベルを合わせる、項目の長さ・表現方法は統一感を持たせる

細かい連絡で信頼を勝ち取る

連絡の目的は、関係者との間で、情報を共有するためである。次からの内容は連絡を行う上でのTipsである。

【連絡タイミング】

  • 連絡を頼まれた場合も、単に連絡係になることなく、連絡内容についてしっかりと理解した上で、スピーディーに連絡することが大切である。
  • 忘れられなくするために、記憶に留めてもらうために「短く、何度でも伝える」
  • お礼の連絡は5分以内

【連絡方法】

  • 連絡は一方通行ではなく双方向なので、相手から何らかのリアクションが伝わったことが確認できて初めて連絡が完了したことになる。
  • 伝言をお願いした人に対して、伝えてもらったかどうかの確認をとる
  • 何が重要で何が重要でないかは連絡を受ける相手が決めるので、連絡する側が決めない
  • 関係者に連絡することで「知っている」状態を作り安心してもらう(スポーツ中継で勝っている、負けているの経過を知ると安心・別のことに集中できる)

仕事がスムーズに進む相談

相談の目的は、一人では解決できない事柄について、意見やアドバイスをもらうためである。相談は自分のために行うことがほとんどで、仕事上の問題を解決するために行うため、相談することは自分が成長する絶好の機会である。

【相談タイミング】

  • 相談するか迷った時は相談する
  • 自分ではどうしようもなくなる前に上司や先輩に相談し、他者の知恵を借りる
  • 上司の機嫌が悪くても一刻も早く相談する勇気を持つ
  • 上司の余裕のあるそうな時間を見つける

【相談方法】

  • 丸投げでは教えてあげようとは思えず、「自分なりの仮説を考えたが、どうしても結論が出ないので相談してきた」ということであれば手助けしてもらえる
  • 具体的な相談に乗ってもらう4ステップ
    1. 何に関する相談なのか(相手の都合を確認する)
    2. 現状共有(問題解決プロフェッショナルのソリューションシステムで整理)
    3. 自分の考え、答えを伝える(仮説に基づいて考える)
    4. 相手に意見・アドバイスを求める
  • 「お聞きしたい」より「教えていただきたい」の方が相談される側が優位で教えてもらえやすい
  • 聞きたかった答えじゃないことを回答された時、一度肯定的に受け入れて、「もう1点お聞きしたいことが...」と切り替えて聞く
  • PREP法(結論、理由、具体例、結論)で話す
  • 事実と憶測・想像・予測を分け、事実→感想・意見等の順で伝える

今後のToDo

  1. 報告のフォーマットをOnenote等のメモに作成する
  2. 連絡時は内容を理解した上で、スピーディーに連絡する
  3. 自分なりの仮説を持って、何を相談すべきか整理して相談する