データサイエンティストの備忘録

外資系コンサルティングファームでデータサイエンティストとして働く筆者がコンサルティング関連の知見やデータ解析技術を活用するために学んだ内容の備忘録

【読書メモ】外資系金融のExcel作成術

読んだ目的

  1. ビジネスケースのシミュレーションをしたが、Excelをキレイに作成して誰にでも引き継げる形で作成したいため
  2. 基礎的なビジネスケースや財務モデルのお作法を再度一般的な書籍で学ぶため

得られた学び

本書では財務モデルの組み方とExcel作成における基礎的なルールが書かれている。今後に活用したいことをメモしていく。

Excel作成における基礎ルール

  • 上から下に論理、左から右に時間が流れるようにする
  • 文字のサイズは10ポイント
  • 罫線は一番上と下は通常の線、真ん中は破線か薄いグレーの線にする
  • 項目は一列にまとめ、小項目はインデントで階層を作る(Alt+H+5/6)
  • 表のタイトルは2割大きい太文字
  • 強調する時は薄めの色で2色まで
  • 置換は、"=*"でイコールの後の文字も全て、"=?"で1文字を空白にできる
  • 千円単位等に単位を変更する場合は、1000を入力&コピーして、単位を変更したい数字を一括で選択し、"形式を選択して貼り付け"を行い、"値"と"除算"をする
  • REPT関数を使って評価の星取表を作れる(REPT("★", C5), C5には評価の数字)

財務モデルの組み方

  • 財務モデルの組み方は①実績値を値と式に分け整合性を確認する、②実績値からKPIを求め、経営分析をする、③将来財務諸表を作るの3ステップで行う。詳細は本書を確認する
  • KPIを求める目的は①将来予測はKPIの増減によって表現することで説明・理解しやすくなる、②予測達成のための具体的なアクションも浮き彫りになる
  • 他の実績値から計算して導けるものを数式に変えていく
  • インプットとなる数字はベタ打ちで青字、それ以外のアウトプットは黒字、別シート・別セクションからのリンクは緑字
  • モデル作りの進め方は①前提条件を書き出す、②予測表の枠を作る、③予測表を計算式だけで埋める
  • 貸借対照表キャッシュフロー計算の作成順序は、①BSの項目のうち現金以外をsべて完成させる、②CFを作成し、期末の現預金を計算する、③現預金をBSにリンクさせる
  • 実務では財務三表を連動させない。理由は骨が折れるから(大変)
  • 別シートに縦に並べたパラメーターを使う時はTRANSPOSE関数で横にする
  • 財務モデルを使ったシナリオ分析はビジネスの前提条件の過程でCase 1の標準シナリオ、Case 2で楽観シナリオ、Case 3で悲観シナリオの3つ作成する。大抵3つで問題なく、各シナリオの裏にあるビジネス上のシナリオを語れるようにする
  • 財務モデルを使った感度分析は特定のKPIを変数として、KPIが変化した時の利益率や売上に対する影響をシミュレーションする
  • 良いモデルの条件は①1行1計算ステップ、②字色のルールを守る、③シンプルな数式を使う、④数式の中にベタ打ちを入れない、⑤必要以上にブレークダウンしない

今後のToDo

  1. 家計管理の財務モデルを作成してみる
  2. 新規プロダクト導入時のビジネスケースでこのExcekフォーマットで作成してみる