データサイエンティストの備忘録

外資系コンサルティングファームでデータサイエンティストとして働く筆者がコンサルティング関連の知見やデータ解析技術を活用するために学んだ内容の備忘録

【読書メモ】コンサル一年目が学ぶこと

読んだ目的

  1. コンサルとしての基礎的な動き方を学び直し、社会人としてのスキルを向上させる。
  2. 日々のマネージャーやSVの仕事のやり方を全て盗み、自分の一つ上のポジションでできないことがない状況を作る

得られた学び

本書は、コンサル一年目が学ぶことが書かれているが、大きく分けて「話す技術」、「思考術」、「デスクワーク術」、「ビジネスマインド」の4つがある。各項目の中で参考になるポイントをメモする。

コンサル流話す技術

  • 無言は理解ではなく、無理解のサインである。
  • 理解していないシグナルは資料をめくって次に進んだのに、まだ前の資料を見ている場合は理解していない。
  • こちらを見ず、隣の人の顔を見ている場合は理解していない。
  • 大体わかりました、およそわかりましたなどの曖昧な返事をする時は理解していない。
  • 相手のフォーマットに合わせてはなす(用語など)
  • 相手が何を期待しているのかを正確に把握する
  • 相手が何をどのレベルまで期待しているかを見極め、絶対に外さない。そして相手の期待値のちょっと上を常に達成していく。
  • 期待値を満たせないときには安請け合いせず、相手の期待値を下げる期待値マネジメントも必要
  • 仕事の背景や目的、具体的な仕事の成果イメージ、クオリティ、優先順位・緊急度を確認する

コンサル流思考術

  • 仕事に取り掛かる前に、どう考えたら答えが出るかの筋道を考え、そのアプローチ方法でいいのか、手順の合意をとってから進める。
  • ロジックツリーは全体が俯瞰できるようになり、重要度を判断して捨てる能力がつき、意思決定のスピードが上がる。ロジックツリーによる問題解決の基本は、論点を整理・分解する、各論点について数値分析をする、項目の重みづけをする、アクションに落とし込む。ロジックツリーを鍛えるには目に入るものを全てを使って問いを立て、ロジックツリーを使って仮説を立てる
  • 雲雨傘(事実、解釈、アクション)を区別する。雲だけでは報告にはならないので、解釈もセットで持つ。複数あるアクションから、何故それを選んだかを伝える。
  • 今予想できる範囲でストーリーラインを描くのが、仮説思考。リサーチは常に仮説とセットで行う。
  • 常に自分の意見を持って情報にあたる。本を年間100冊読んだとかで満足しないし、ビジネス能力は一切向上しない。情報量ではなく、考えることが重要である。
  • 情報で答えを知る前に、1分だけ自分で考える時間をつくる
  • 情報を集めるのではなく、その先にある「本質」を提示することができてはじめて価値は生まれる。本質を見出すには一段高い視点が必要。

コンサル流デスクワーク術

  • 議事録は①決まったこと、②決まらなかったこと、③確認が必要なこと、④TODOをクリアに整理すること。付属情報としてキーマンが発したコメントや議論の過程で出た意見をメモしておく。
  • パワポはワンスライド・ワンメッセージで、①根拠となる数字や事実と②解釈や主張を提示する。

コンサル流ビジネスマインド

  • 何度も話には出てきているが、バリューを出すこと。会議に出て喋らない人の付加価値はゼロで、会議に出席することにもコストがかかっていることを意識する
  • 時間はお金を意識する。休憩時間も金銭的コストが発生していることから、プロフェッショナルとして時間にこだわる
  • Quick and Dirtyで時間をかけるより、多少汚くても構わないのでとにかく早く
  • じ時間をかけず、まずは大枠の方向性を決める
  • チームの一員の責務として、リスクは早めに開示する。また、人とは違う役割を果たす
  • 一度約束したことは何があってもやり遂げるコミットメント力を高める。コミットする対象は常にクライアントで、クライアント起点に考え、彼らの求めるものを約束通り実現する。人の手を借りてでも約束を果たすことを優先する
  • 師匠を見つけ、守破離(師匠の一挙手一投足を真似、師匠と違ったやり方を覚え、独自の技を生み出す)する
  • フォロワーシップを発揮し、リーダーの提案をサポートするために周りを巻き込み、必要なことを考え、自主的に動く。率先してリーダーをフォローする姿勢を示し、周囲に影響を与える

今後のToDo

  1. すべてコンサルとして必須の技術のため、1週間に1回は見返して実現できているか振り返る
  2. まずは師匠の言っていることをすべて真似て仕事を進める