読んだ目的
- プロジェクトリーダーとなりリーダーのあるべき姿を自分の中で確立するため
- リーダーとしての立ち振る舞いを学び、円滑なプロジェクトマネジメントと配下メンバーの成長を通じて安定したデリバリーを実現するため
得られた学び
本書にはリーダーとしてのコツが書かれている。タイトルは好きではないが、リーダー経験が少なく明日からのアクションに直結するコツが書かれている書籍であった。今後に活用したいことをメモしていく。
メンバー選びのコツ
- 仕事の依頼は「指示・命令」ではなく、「期待・依頼」で行う
- 新しい価値を生み出しリーダーは異なる意見を持つ人を招き入れ、評価する
- 相談できる相手・将来組織を引っ張る素養のある人をアサインし、意図的に相談
仕事依頼のコツ
- 相手のことを考え負担の少ない形で依頼したり、謝罪を添えることは一切不要
- ビジョンに結びつけて仕事を説明する
- なぜ自分が担当するのか納得感をもたらすために、メンバーにとってのメリットを説明して引き受けるよう依頼する
- 依頼理由、目的とゴール、期待するレベル、期限を伝えたら、具体的な作業指示をしない
- 仕事の配分は考えず、まずはうまくやれそうな人に依頼する。仕事は難しいことから順番にできる人に割り振り、最後に残った仕事を残った人に依頼する
メンバー評価のコツ
- 評価を伝えるときは①直接的な表現、②正直な伝え方、③前向きで次につながる言い方をするの3つを意識し、評価理由と今後どうすればいいかを議論する
- 評価する時は、その場で・具体的に・心から褒める
- ネチネチ言わず、相手への想いが強い時こそメッセージを絞り込む
- 評価は成果に基づいて客観的に冷徹に行う。情実人事を発動すると当人のやる気は一時的に上がる一方、周りの多くの人のやる気・忠誠心を失うリスクがある
トラブル対処のコツ
- SOSは最優先で対応することで、信頼や意欲を維持する。PC作業しながら聞かない。今じっくり聞いて、炎上リスクを低減する。
- メンバーがトラブルの一報を持ってきた場合はありがとうと言う
- 悪い話ほど対面で聞き、表情・仕草・トーンで情報を取得する
- 今すぐ損害を与える可能性のある 緊急性の高いトラブルは全権掌握する
- 主張の違いが原因のトラブルの時は、クライアントからの苦情であっても安易に謝らない
チームを前進させるコツ
- 一貫性と朝令暮改を両にらみで舵をとる。盲目的に一貫性に固執するのではなく、客観的な根拠をもとに変えることは問題ない
- あなたはどう思うのか?あなたならどうするか?私に何をして欲しいか?を問うことで、能動的なチームを作る
- リーダー本人が直接動くのではなく、その意をより適切な人託してチームを動かす
- どうでもいい部分は正しいことを言い返すのではなく、「ああ、そうでしたかね」と受け流す
- 進める手順を明文化して、いつでも見られるようにする
モチベーションを高める
- リーダーはどんなことがあってもメンバーを好きでいなくてはならない一方、干渉しすぎたり見返りを求めたりしてはいけない
- メンバーの悪口を口にしてはいけない
- 今の仕事がメンバーの将来の目標にどのように貢献するか関連づけて示す
- 将来リーダーを任せたいと思う人材には難易度の高い機密性の高い相談をする
人を育てる
- 育てる時、期待をかけているメンバーにはどうすればいいか対案を考えてくださいと少し突き放し気味に対応する。一方、キャリアの浅いメンバーには「文句ではなく、意見することを期待している」と伝える
- 昔話ではなく、そこから得られた教訓を未来志向の話に変えて語る
- 必ずしも自分の成功体験がメンバーにとって有効であるとは限らない
- 自ら学び続けることの大切さを認識・実践し、成長し続けようとする
- 院政を敷かず、かつてのポジションを退いたら関与しない
自分を整えるコツ
- 暗い表情やイライラした態度や弱気な発言はNGで、常に上機嫌でいることで、自然に人や情報を集める
- いつも暇を装うことで、気持ちや時間に余裕が出る
- リーダーの勝負所は知識の量ではないので、知ったかぶりをしない
今後のToDo
- 仕事を依頼するときは、ビジョンに結びつけて説明し、依頼理由、目的とゴール、期待するレベル、期限を伝える
- 評価する時は、その場で・具体的に・心から褒める
- 期待をかけているメンバーにはどうすればいいか対案を考えてくださいと少し突き放し気味に対応