読んだ目的
- 色々な社内活動に手を出し、どれも中途半端になっている気がしていたため
- お客さんの依頼を断りきれず、どのような仕事のパフォーマンスを上げればいいか悩んでいるため
得られた学び
本書では本当に必要なことに全力を注ぎ、仕事・プライベート両方のパフォーマンスを上げ、充実感を得るための思考法が書かれている。いつでもネットにアクセスできることから膨大な選択肢があるの中で、いかに本質的なことに集中するか、今後の行動指針に関わることを中心にメモしていく。
エッセンシャル思考
エッセンシャル思考とは、下記の考え方・行動、そして結果を得ることである。
- 考え方:「より少なく、しかしより良く」大事なことは少なく何を捨てるべきかを考える
- 行動:「やることを計画的に減らす」本当に重要なことを見定め、大事なこと以外は断る
- 結果:「充実感」質の高い仕事ができ、コントロールしながら毎日楽しく正しいことをする
そのためにはあらゆる選択肢を①評価し、②不要な選択肢を捨て、③本質的なことを実行していく必要がある。エッセンシャル思考の基礎となる考え方は以下の3つである。
- 選択:これをやろうと自ら選び取る。選ぶことは他の選択肢を排除し、トレードオフを引き受けること
- ノイズ:大多数の物事は不要で、決定的に重要なことを見極める選択する
- トレードオフ:全ての手に入れることはできず、何をとり、何を捨てるか、何に全力を注ぐか、どの問題が1番重要かをと考える。
これらのエッセンシャル思考を実践するために、正しく減らすための仕組みが①見極め技術、②捨てる技術、③仕組み化の技術である。これらの3つの技術で、日頃からこのサイクルを回していけば、得られる成果はどんどん大きくなる。
見極める技術
あらゆる選択肢を検討し、重要なことにイエスと言う。本気でとことんやるからこそ、最初の見極めに力を入れる必要がある。そのためには選ぶ基準を明確にする必要がある。その基準とは
- 自分は何が大好きか?
- 自分は何が1番得意か?
- 世の中の大きなニーズに貢献できるのは何か?
たっぷりと時間をかけ選択肢を見比べ、大量のどうでもい選択肢から少数の本質的なことを見極める。そのためには考えるための余裕を作ることが重要で、1日に2時間、1週間に1日とか集中せざるおえない状況を作る。また、この時間に読書することも重要となる。
大局を見るためにを情報の本質を掴み取るには、ノイズの中のシグナルを探すこと、語られないことに耳を傾けることに注意する。物事の本質を見抜くジャーナリズムを手に入れるには、①日記をつける、②現場を見る、③普通を知り逸脱を探す(別の視点で見る)、問題を明確にする(質問する)。
他にも遊びや睡眠も重要である。遊びを追求することは本質的であり、①選択肢を広げ、②ストレスを軽減し、③脳の高度な機能を活性化する。睡眠は仕事の効率を高めるため、睡眠をとることで優先順位付けの能力をキープすることが最優先事項である。
これらの技術を通して、膨大な選択肢から選抜していく。最も厳しい基準で決める必要があり、上位10%にだけイエスと言い、まさに自分の求めていることだからやるという内容だけ選択する。選択するには次の3つのプロセスを踏む。
- チャンス:あなたの元に舞い込んできたのは、どんなチャンスか?
- 最低限の基準:最低限これだけは満たしてほしいという基準は何か?
- 理想の基準:こうだったら最高だと思う基準は何か?
これら3つのプロセスを踏んだ上で、全てを満たすものだけが考慮に値するチャンスであり、これしかないと思えることを選ぶ。
捨てる技術
捨てるには最終的な目標を明確かする必要がある。目標は具体的かつ魅力的な戦略を持つ必要がある。意味があり、心に残る本質目標をひとつ設定する。エッセンシャル思考をするために良くするには、何かを削ること、不要な細部は冷静に切り捨てるといった編集することも重要である。
きっぱりと上手にノーを言い、本当に重要なことしか引き受けないようにする。ノーを言うコツは、下記の内容が参考になった。
- 直接的でない表現を使う
- トレードオフに目を向ける(他のタスクとの優先順位)
- 好印象よりも敬意(自分の時間を安売りしない)等
また断り方のレパートリーを増やす。
- とりあえず黙る
- 代替案を出す
- 「予定を確認して折り返す」
- 自動返信メール
- どの仕事を後回しにするか確認する
- 冗談めかして断る
- 肯定を使って否定する
- 別の人を紹介する等
途中で断るにはサンクコストバイアスを取り除く必要がある。途中で捨てる方法は、持ってないふりをする、勿体無いを克服する、現状維持バイアス、ゼロベースで考える、流れで引き受けない、逆プロトタイプ(一旦、やめてみる)等を行う。
捨てるには境界線を引くことで、本当の力を発揮できる。境界線を引くことで自由時間が生まれる。一度境界線を破ってしまうとズルズルと捨てられなくなる(一度休日出勤するとズルズルと出社してしまう)ので、あらかじめルールを設定する。
仕組み化の技術
エッセンシャル思考では努力と根性でやり遂げるのではなく、すんなり実現する仕組みを作ることが重要となる
エッセンシャル思考ではまず最悪の事態を想定したバッファを持つ。そのために準備と計画に全力を注ぎ、見積もりは1.5倍で考える。リスクマネジメント戦略を立てるにあたっては、5つの質問を投げかける。
- このプロジェクトにはどんなリスクがあるか
- 最悪の場合、どんなことになりうるか
- 周囲の人への影響はどのようなものがあるか
- そのリスクは自分(会社)にとってどの程度の経済的負担となるか
- リスクを減らすためにどんな投資を行うべきか(バッファ)
本当の問題を見極め、障害を取り除き、成果を増やすために動く。そのためには①目指す成果の明確化、②ボトルネックの特定、③邪魔なものを取り除くことが必要となる。日々の小さな前進が重要で、小さく始めて、地道でも大きな成果を得る方針で動く。本質的な行動を無意識化するための正しい習慣を通じて自然に達成する。重要なことをやるのが普通の状態になるようにする。
エッセンシャル思考は現在に集中し、目の前を考え、今を楽しむ、つまり「今、何が重要か」を考える。そのためには未来を頭の中に抱えず、優先順位をつけて行動する。
今後のToDo
- 1日15分自分の仕事内容の振り返りをする時間をセットする
- 選択肢検討段階での見極める技術、特に上位10%のみを選ぶルールを徹底する
- 将来仕事で達成した目標をクリアにし、今後のキャリア構築に必要な上位10%の行動を優先順位をつけてとる